子ども食堂は多世代が交流できる地域の居場所
2008年12月現在、子ども食堂は全国に4,960店あり、2004年の約300店から4年で16倍に増えました。児童館は行政サービスとして全国に約4,500館あるので、その数は児童館を凌駕するほど拡大しています。
子ども食堂とは、「子どもたちだけで無料または低額で利用できる食堂」と定義されている。多世代交流の場であり、0歳から100歳を超える人まで来れる地域の居場所。こうした利点を生かしつつ、経済的に厳しい状況にある子どもたちや家庭にも関わっていきたいというのが、私たちの基本的なスタンスです。
対象を貧困層の子どもたちに限定すると、地域住民や当事者である親子でも、周囲の目が気になって行きづらくなると思いませんか?という顔でみんなが行き来できることが大切です。
そうやって視野を広げ、多様な人たちと一緒に過ごしていると、困難な状況にある子どもたちに出会うこともあります。そんなときにも対応できるのが、こども食堂の強みです。
こども食堂を通じて、人とのつながりを感じてほしい。
救われるのは子どもたちだけでなく、地域やお年寄りにもメリットがあります。
子ども食堂が近所にできて、久しぶりに子どもたちの騒ぐ声を聞いた」という方は全国にたくさんいらっしゃいます。その一方で、地域の活力は失われていた。
人と人とのつながりがなくなると、特に高齢者はすぐに孤立してしまう。また、日本にはシャッター商店街と化した地域や、町内会の活動が事実上停止している地域がたくさんある。誰でもウェルカム」の場ができれば、人は集まり、活気を失った地域の明るい話題にもなります。
こうした活動の意義に気づき、動き始めた地域もある。ここ数年で注目されているのは、自治会やお寺が子ども食堂を始めたというケースです。もともと地域交流は町内会の仕事であり、お寺は地域住民が集う場として機能していた。その人たちが、『こうしたらいいんじゃないか』と立ち上がったんです。
人口が減り、購買力が低下する中で、いかにして選ばれる商品を作るかが問われている。商品そのものの魅力もさることながら、地域に愛される店づくりをしなければ生き残れないのが、今の日本の現状なのかもしれない。
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